合理と剛力の運送人
嘉麻戸七
理/利があるかどうか。
美意識も道徳もない。
伊予国の歩荷人(運送屋)。人外の膂力を誇り、「素手で熊を倒す」とまで言われる。表の顔は大名や徳川に信頼される迅速な運び屋、裏の顔は麻薬取引や賭場を取り仕切る闇社会の元締め「マドナ」。一つの身体に二つの人格を宿す。
思想と原理存在論的平等主義(Instrumentalism)
「理/利があるかどうかがすべて」。
道徳や美意識は判断材料にならない。相貌失認症(フェイスブラインドネス)
人の顔が識別できないため、個人への憎悪や復讐心を持ちにくい。これが「無知の振替」計画の核心と響き合う。